博多女性殺害事件:浮気が引き金のストーカー行為と殺人の初公判

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最終更新日:2024年6月21日(

2024年6月17日、福岡市のJR博多駅近くで元交際相手の女性を殺害したとして、寺内進被告(32)の初公判が開かれました。被告は殺人と銃刀法違反の罪を認めたものの、ストーカー規制法違反については無罪を主張しました。

被告は2023年1月、ストーカー規制法に基づく禁止命令を受けているにも関わらず、元交際相手である川野美樹さん(38)を待ち伏せし、包丁で刺殺しました。検察は、被告が川野さんの束縛に嫌気がさし、交際解消を望んだ彼女に対し、執拗に連絡を取り続け、ストーカー規制法の禁止命令を受けたと主張しています。事件当日も、警察に通報されたことに対する謝罪を求めて彼女を刺殺したと述べました。

一方、弁護側は被告が携帯電話料金の支払いに博多駅付近を訪れた際に偶然川野さんと出会い、感情が爆発して犯行に及んだと主張しました。

被告は、事件当日に川野さんを待ち伏せしていたことを否定し、偶然の出会いであったと主張しました。また、警察に相談された時の気持ちについては「ショックだった」と述べています。

警察の調査によれば、被告は交際中から川野さんの浮気を疑い、束縛するようになりました。スマートフォンを取り上げるなどの行為に及び、川野さんは関係を解消。その後、被告はプライバシーを侵害する写真や動画を送り付けるなどのストーカー行為を続けました。

事件当日、被告はバッグに包丁を入れて自宅を出発。博多駅付近で帰宅途中の川野さんを見つけ、170メートル追尾しながら警察への通報について謝罪を求めました。川野さんが「警察で話そう」と言った際に激高し、少なくとも18回彼女を刺したとされています。

弁護側は、被告が別の事件後に護身用に包丁を持ち歩いていたこと、携帯料金の支払いに向かう途中で偶然川野さんと出会ったことを主張。感情が爆発して犯行に及んだとしています。

寺内被告は、紺色の上着にグレーのズボン姿で法廷に現れ、白いマスクをつけていました。起訴内容について裁判長から尋ねられると、「刺したことは間違いないが、待ち伏せしたことは違います」と述べました。被告人質問では短い言葉で答える場面が多く見られました。

この事件は、交際中の浮気疑惑から始まるストーカー行為がエスカレートし、最終的に殺人に至ったケースです。被告は殺人の事実を認めつつ、待ち伏せによるストーカー行為は否定しています。筆者は、この事件が示すように、ストーカー行為がどれほど危険であるかを再認識し、早期の対処がいかに重要かを考えるべきだと感じます。今後、判決がどのように下されるか注目が集まります。

参考:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240617/k10014483271000.html

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